イソフラボン倶楽部

性成熟期の気になる症状「子宮内膜症」

生殖可能な女性の5~10%が罹患する「子宮内膜症」

どんな症状?

子宮内膜症は子宮内膜類似組織が子宮腔外に生着する疾患で、女性ホルモン(エストロゲン)によって進展します。正常な子宮内膜組織は月経時に体外に排出されますが、子宮内膜症の病態組織は子宮内と異なり排出の出口がないので、体内にとどまって痛みを引きおこします。子宮内膜症は生殖可能な女性の5~10%*が罹患するといわれていますが、その原因ははっきりしていないのが現状です。

子宮内膜症の症状

主な症状として、月経痛、骨盤痛、性交痛や不妊などがあげられます。また、卵巣内の子宮内膜症である「子宮内膜症性嚢胞(通称:チョコレート嚢胞)」は大きくなるとがん化のリスクもあるため、手術による除去が推奨されています。
重い月経痛や不妊などで診療し、そこで初めて子宮内膜症と気づくケースもあるようです。

どう治療する?

治療法① ホルモン療法
子宮内膜症の有効的な治療方法として、ホルモン療法があげられます。低用量ピルによって排卵を抑制することで症状を緩和したり、黄体ホルモン療法によって子宮内膜症の病変を縮小化する治療法が一般的です。

治療法② 手術による切除
子宮内膜症の罹患箇所を直接取り除く治療方法です。子宮内膜症は内膜組織が卵管や卵巣、子宮付近に侵入していきます。なので、子宮内膜の進行に伴い病変組織の切除の際、正常な組織にも影響を及ぼすリスクも上昇します。

現状の治療のデメリット

どちらの治療方法も子宮内膜症の痛みの改善には効果的ですが、妊活との同時並行が難しく、妊娠を希望される方には治療と妊活のどちらを優先するかが悩みの種となります。

*N Engl J Med 2010; 362:2389-2398

試験データ

京都府立医科大学産婦人科とニチモウバイオティックス株式会社の共同研究によって行った試験において、アグリコン型イソフラボン「AglyMax(アグリマックス)」による子宮内膜症細胞の増殖抑制、子宮内膜症を原因とした月経痛の緩和、子宮内膜症性嚢胞径の縮小が確かめられました。

試験概要

①ヒト子宮内膜症間質細胞において、アグリコン型イソフラボン「AglyMax(アグリマックス)」、一般的な大豆イソフラボン、エクオールを用いて細胞増殖の抑制効果を測定しました。
②子宮内膜症患者女性に麹菌発酵大豆イソフラボン「AglyMax(アグリマックス)」1日30mgを4カ月摂取してもらい、月経痛のVAS(痛みの指標)、子宮内膜症性嚢胞径、CA125(卵巣がんや子宮がんの腫瘍マーカーであり、がん以外にも子宮内膜症や子宮筋腫などの婦人科系疾患においても高値を示すことが知られています)を測定しました。

試験結果

アグリコン型イソフラボン「AglyMax(アグリマックス)」は用量依存的に子宮内膜症間質細胞の増殖を抑制することが明らかになり、この働きはエストロゲン受容体を介しての作用であることも確認されました。一方、一般的な大豆イソフラボンやエクオールにはこの抑制効果は確認されませんでした。
アグリコン型イソフラボンが子宮内膜症間質細胞の増殖を抑制

②アグリコン型イソフラボン「AglyMax(アグリマックス)」の服用2か月後から月経痛のVASが有意に改善しました。子宮内膜症性嚢胞径についても服用3か月後から有意に縮小したことが確認されました。CA125は服用4カ月後に有意な低下が確認されました。
アグリコン型イソフラボンが月経痛のVASを有意に改善

これらの結果から、アグリコン型イソフラボン「AglyMax(アグリマックス)」は体内のホルモン値に影響を与えずに子宮内膜症の緩和が可能であることが示唆され、子宮内膜症治療と妊活を同時並行できる素材として医療業界から大きな期待が寄せられています。

引用元

  • 1)Journal of Steroid Biochemistry and Molecular Biology 181 (2018) 125–132
  • 2)第 41 回日本エンドメトリオーシス学会学術講演会にて発表(2020)

よくある質問

Qなぜ、イソフラボンをサプリメントでとる必要があるのですか?
A

イソフラボンの効果を効率的に得たい場合は、サプリメントでの利用をお勧めいたします。 大豆製品に含まれるイソフラボンは…

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Q納豆や豆腐、豆乳などの大豆食品をよく食べます。イソフラボンをサプリメントから摂る必要がありますか?
A

豆腐や納豆、豆乳などの大豆食品はさまざまな栄養素を含み、とくに女性には積極的に摂ってほしい食品です。 ただ、これらの…

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Q大豆食品をよく食べます。その上でサプリメントを摂ると、イソフラボンの過剰摂取にならないか心配です。
A

大豆イソフラボンの摂取量については、食品安全委員会より「1日の総摂取量を70~75㎎、 そのうち特定保健用食品(トク…

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