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前立腺がんを“消した”食事法

相模原中央病院 中野重徳先生に大豆イソフラボンと前立腺がんの関係についてお話を聞きました。

相模原中央病院中野重徳先生

医療法人社団徳寿会相模原中央病院理事長 中野重徳先生 1970年、相模原中央病院開設。脳血管疾患を主とした診療に従事。 加えて現在はキレーション治療を中心としたアンチエイジング医療と、分子整合栄養医学に力を注いでいる。 医療法人社団徳寿会相模原中央病院理事長。日本外科学会認定医。日本消化器外科学会認定医。日本人間ドック学会認定医。日本抗加齢学会専門医。日本抗加齢学会評議員。 著書に「医者の私ががんを消した食事法」(㈱中経出版)他多数。

私が前立腺がんを「消した」方法 それは、イソフラボンを含む食事療法でした。

私の前立腺にがんが見つかったのはちょうど10年前です。両親ともがんで亡くなっていたので、検診は定期的に受けていました。65歳のときに取った大腸ポリープにがんが見つかったのですが、そのがんは先端部分だけで、まったく心配のないものでした。ですから大腸がんの心配はしていましたが、前立腺がんが見つかったときはちょっと驚きました。 前立腺がんが高齢になってから発症することが多く、しかもゆっくり進行することが多いがんです。そのため、気づかないまま天寿を全うする方も少なくありません。ところが、私の前立腺がんは、悪性度が高く進行の早いタイプでした。 ※「がんが消える」とは、完治するという意味ではなく、 腫瘍マーカーが正常範囲内で、がんの姿が見えない状態をさしています。

医師の私が選んだ治療 選ばなかった治療

私は外科医として長年患者さんの手術をしてきましたが、さて自分が前立腺の手術を受けるとなると考え込みました。私は泌尿器科の専門ではありませんので、普通の患者さんと不安はまったく同じです。 その不安とは、手術後の後遺症のことです。当時の手術では前立腺の近くにある神経も切ってしまうため、「尿漏れ」や「勃起不全」は当たり前でした。 手術をしてがんを取り除いても尿漏れが残るようでは、医師として患者さんに向き合えない、ましてや男性の自信まで失いたくない。 そう考え、手術をやめてホルモン療法を選択しました。これは簡単にいうと、男性ホルモンをストップするホルモンを投与する療法です。 すると、3ヵ月くらいでものすごいホットフラッシュがやってきた。急に心臓がドキドキしてカーッとほてり、汗がしたたり落ちるんです。 通常の生活や医師としての仕事ができないくらいひどい状態でした。 この副作用が耐え難く、ホルモン治療は1年少しでやめ、食事療法に切り替えることにしました。

ようやく見つけたのが 医療機関向けのイソフラボン

そこで私が注目したのが、ニチモウバイオティックスのアグリコン型イソフラボンでした。イソフラボンは、女性ホルモン様作用が注目されているため、女性用との認識がされていますが、実は、前立腺を刺激する活性型男性ホルモンの合成を抑制してくれる作用もあるため、男性にも働くのです。以来、私は1日30mgのイソフラボンをサプリメントからとり、PSAを抑えています。 以前から、前立腺がんは欧米人に多く、アジア人に少ないことが知られていましたが、その理由は大豆にあるとみられています。98年には日本がん予防研究会で、イソフラボンに前立腺がんを抑制する効果があると報告されています。 ※前立腺特異抗原:PSA値の上昇が前立腺がんの腫瘍マーカーとして判断されている。

分子整合栄養医学を実践して 本当にがんが『消えた』

ホルモン治療から「食事療法」に切り替えたと言いましたが、正しく言うと、「分子整合栄養医学に基づく食事療法」に変えたということです。 「分子整合栄養医学」とはノーベル賞学者のライナス・ポーリング博士が提唱したもので、体の仕組みを分子レベルでとらえ、血液検査などの結果から足りない栄養素を補給することによって自然治癒能力を強化するという考え方です。私はこの分子整合栄養医学を一から学び、食事療法を始めました。 食事療法い切り替えてから、私は4つの栄養素・機能性成分をとり続けてきました。 それは次の4つです。 〇アグリコン型イソフラボン 〇ビタミンA 〇ビタミンD 〇オメガ3脂肪酸 ビタミンには多くの種類がありますが、中でも細胞の「核」の中まで入り込むことができるのはAとDだけで、細胞の分化を正常に近い状態に戻し、がんの増殖を抑えることができることが認められています。 またオメガ3脂肪酸は魚や亜麻仁油、エゴマ油などに含まれている脂肪酸で、青魚に含まれるEPAやDHAもその仲間です。このオメガ3脂肪酸ががんの発生、増殖を抑えるということはすでに明らかにされています。 逆にとりすぎるとよくないのが、肉類に含まれるオメガ6脂肪酸。がんを予防するなら肉はできるだけ控え、魚からタンパク質をとるようにするといいでしょう。

糖質をとりすぎないことも 大切なポイント

もうひとつ、糖質のとりすぎは百害あって一利なしです。人間の体には糖質が足りないときに働くホルモンは4種類ありますが、糖質が過剰なときに働くホルモンは1種類しかありません。それがインスリンです。 糖質を食べ過ぎると血糖値が一気に上がり、今後は下がりすぎてイライラする。ジャンクフードがいけないのは、血糖値が急激に上下するからで、若者がすぐにキレる原因は食生活にあると考えられているんですよ。 糖質はできるだけ控え、野菜と魚を中心とした食事を心がけるだけで、健康もアンチエイジングも叶えられると思いますよ。 中野先生のがんを遠ざける食べ方

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