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更年期障害と肥満に関する臨床研究から

神奈川県相模原市にあるソフィアレディスクリニック佐藤院長に大豆イソフラボンと更年期と肥満の関係についてお話を聞きました。

佐藤芳昭先生
医療法人ソフィア・ソフィアレディスクリニック院長 医学博士・抗加齢医学会専門医 佐藤芳昭 先生
1967年新潟大学医学部卒。同大学病院産婦人科講師を経て、米ベイラー医科大学産婦人科、不妊生殖内分泌部門へ留学。ヒューストン聖ルカ病院産婦人科勤務ののち、1992年ソフィアレディスクリニックを開業。院長を務めると同時に、日本不妊学会、日本内分泌学会の評議員として、不妊相談・治療、更年期症状やホルモン疾患の治療に当たっている。

更年期障害に対する作用

まず、40名を対象とした更年期障害に関する研究ですが、アグリコン型イソフラボン20~40mg/日を
8週間以上投与することで、50~78%で血液に改善が認められました。
これにともないSMI(簡略更年期指数)による自覚症状の改善もみられ、とくに疲労感や不眠についての改善は
有意でした。ただしホットフラッシュ、発汗については改善がみられていません。
また、卵巣ホルモンの変動はみられず、一方で長寿ホルモンといわれる DHEA-Sは有意に増加を示しています。
この40例では1例、副作用として発疹が認められましたが、1例のみですので有害事象には当たらないと考えています。

肥満に対する作用

BMI30以上の肥満女性14名に、食事指導とともに1日80mgのアグリコン型イソフラボンを8週間投与しました。
その結果、食事指導のみの対照群と比べ、体重だけでなく体脂肪率減少、とくに内臓脂肪の減少がみられました。
これからアグリコン型イソフラボンの抗肥満効果は注目されていくのではないでしょうか。

イソフラボンとエストロゲン

アグリコン型イソフラボンは分子構造が女性ホルモンのエストロゲンに似ているのですが、
その働きはまったく同じではありません。
まず、統合するレセプターが違い、しかもイソフラボンでは統合力が弱いことがわかっています。
またイソフラボンは血液中の半減期が短く、7時間くらいでなくなってしまうため、毎日摂取しても蓄積作用はないと考えられます。
エストロゲンとイソフラボンは同一のもの?

このように、アグリコン型イソフラボンはエストロゲンと似た作用はあっても、非常におだやかで副作用も世界的にほとんど見あたらず、
症状によっては医師や薬剤師のコントロールのもと、積極的にとってよいと私は考えています。

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