イソフラボン倶楽部

更年期からそれ以降の気になる症状「COPD」

大豆イソフラボンの働きが、COPDに役立つかもしれません。

どんな症状?

COPDとは、慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)のことで、従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称です。タバコの煙などを長期的に吸うことで起こる肺の炎症性疾患で、喫煙習慣を持つ中高年に発症する生活習慣病のひとつです。
歩行時や階段昇降など、身体を動かした時に息切れを感じたり、慢性的なせきやたんが特徴的な症状です。また、一部の患者では、喘鳴や発作性呼吸困難などぜんそくの様な症状を合併する場合もあります。

なぜ起きる?

最大の原因は喫煙で、喫煙者の15~20%がCOPDを発症するとされています。タバコの煙を吸うことで肺の中の気管支に炎症が起こり、空気の流れが悪くなります。また、気管支が枝分かれした奥にあるぶどうの房状の小さな袋である肺胞が破壊されて肺気腫という状態になると、酸素の取り込みや二酸化炭素の排出をする機能が低下してしまいます。
COPDでは、これらの変化が併存していると考えられ、治療によって元に戻るものではありません。

簡単セルフケア

  • 喫煙を続けると症状の悪化が加速してしまいますので、まず何よりも禁煙が基本です。自力での禁煙が難しい場合は医療機関で治療を受けることもできますので、相談してみるのもよいでしょう。

試験データ

大阪市立大学大学院医学研究科 呼吸器内科学の小島和也大学院生、浅井一久准教授、川口知哉教授らの研究グループが行ったCOPD発症マウスを用いた試験で、大豆イソフラボンが炎症細胞の減少や肺気腫の抑制効果を確かめました。

試験概要

マウスに12週間の喫煙曝露を行い、餌へのイソフラボン添加の有無がCOPD症状に及ぼす影響を調べました。

試験結果

少量の大豆イソフラボン含有餌(イソフラボンアグリコン2mg/g)を与えられたマウスでは、BALF(気管支肺胞洗浄液)中の好中球数が有意に増加し、肺気腫の程度を示すMLI(平均肺胞径)の上昇が抑えられました。また、肺組織中のサイトカインであるTNF-α(腫瘍壊死因子)や、炎症に関わるケモカインの増加を抑えることを確かめました。
イソフラボンの摂取が、COPD予防に役立つ可能性が期待されています。

参考文献

  • Nutrients 2019, 11, 2023; doi:10.3390/nu11092023

よくある質問

Qなぜ、イソフラボンをサプリメントでとる必要があるのですか?
A

イソフラボンの効果を効率的に得たい場合は、サプリメントでの利用をお勧めいたします。 大豆製品に含まれるイソフラボンは…

[続きを読む]
Q納豆や豆腐、豆乳などの大豆食品をよく食べます。イソフラボンをサプリメントから摂る必要がありますか?
A

豆腐や納豆、豆乳などの大豆食品はさまざまな栄養素を含み、とくに女性には積極的に摂ってほしい食品です。 ただ、これらの…

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Q大豆食品をよく食べます。その上でサプリメントを摂ると、イソフラボンの過剰摂取にならないか心配です。
A

大豆イソフラボンの摂取量については、食品安全委員会より「1日の総摂取量を70~75㎎、 そのうち特定保健用食品(トク…

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