膣は肛門に近いため不衛生になりやすく、細菌感染の危険にさらされています。 しかし、膣には自浄作用があり、細菌の感染を防いでいます。ところが更年期以降になると、大腸菌やぶどう球菌などに感染しやすくなり、膣炎を引き起こします。膣炎があるときの症状としては、痛み、かゆみ、排尿時のしみる感じ、乾燥した感じ、性交時の痛みなどがあります。
膣の中には乳酸を作り出す常在菌がいて、膣内を酸性に保ち、細菌に感染しにくくなっていますが、更年期になるとエストロゲンの不足によってこの常在菌も減少していきます。その結果、自浄作用が衰えることに。 また、エストロゲンは、膣粘膜を潤して厚く丈夫にしてくれる働きがありますので、エストロゲンが減少していくと粘膜が薄くなりちょっとした刺激にも傷つきやすくなります。この膣炎は、更年期が過ぎたら大丈夫というわけではなく、更年期以降にも繰り返し発症することがあります。
医療法人ソフィアレディスクリニック(神奈川県相模原市・佐藤芳昭院長)が行った臨床試験で、 ダイゼインリッチなアグリコン型イソフラボンが萎縮性膣炎の症状を軽減することが明らかになりました。
膣スメア(膣粘膜の剥離細胞、白血球、粘液からなる膣内貯留物)によって、萎縮性膣炎を有する患者の客観的また形態的な変化を検討したもの。投与前には、細菌が多く、細胞が縮んでおり細胞質が暗いなど老人性膣炎を有すると診断できた12例中10例(83%)に改善が認められた。
アグリコン型イソフラボンのエストロゲン様作用による働きで改善できたと考えられているよ。
エストロゲンにはもともと粘膜の潤いを保つ働きがあるんだけど、作用が似ているイソフラボンにも同様の働きが確認できたのね。
参考文献
更年期以降
更年期
よくある質問
食品安全委員会のイソフラボンの評価によると、15歳以上の方を対象としています。(妊娠中および授乳中は除く) したがっ…
[続きを読む]併用は特に問題はありません。 ただし、イソフラボンの女性ホルモン様作用を期待して併用される場合は、残念ながらイソフラ…
[続きを読む]もちろん大丈夫です。 女性の場合、更年期以降に特に注意したいのが骨粗鬆症です。 閉経後には骨密度が年2~3%も減…
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更年期だけでなく更年期以降に 膣炎は起こりやすくなります。