夏でも手足が冷たく、お腹や腰まで冷え、冬はなおさら体の芯からしんしんと冷えて耐えられないほどつらい…。 更年期の冷えはほてりやのぼせをともなうことが多いのが特徴で、若い頃に冷え性だった人ほど、更年期から冷えを強く感じる傾向があるといわれます。
更年期の冷えと若い頃の冷えは違います。 若い女性の冷えが生活習慣やダイエット、エアコン病などが原因となり起こるのに対し、更年期女性では卵巣機能の低下によってエストロゲン(女性ホルモン)が急激に減少してしまうことが引き金となります。
エストロゲンの分泌は脳の「視床下部」という場所が司令塔の役目を担っていて、卵巣からエストロゲンがきちんと分泌されているか、フィードバックを受けています。視床下部の司令どおりに卵巣からホルモンが分泌されているうちはいいのですが、更年期に入り卵巣の機能が低下してくると、視床下部が一生懸命司令を出しても、卵巣からの分泌がうまくいきません。すると、視床下部が混乱してしまいます。実は、この視床下部はホルモンの調整役であると同時に、自律神経を調整する働きもしています。
自律神経は、血管を収縮させたり発汗を促す緊張系の神経である交換神経と、血管を拡張させ汗を抑えるリラックス系の副交感神経があります。この自律神経のバランスが崩れると、体温調節がうまくいかなくなり、そのために冷えが起こります。
ただし、若いころから冷え性だった人は、更年期になるとさらに悪化する傾向があるので注意が必要です。 更年期障害の冷えの特徴は、急にカーッとほてって滝のような汗が出るホットフラッシュを伴うことが多いということ。 血管が拡張しすぎるとホットフラッシュが現れ、収縮しすぎると血液の循環が悪くなって冷えにつながります。 その他にも、年齢とともに低下してくる基礎代謝量の変化や動脈硬化が進み血流が悪化することなど、 冷えには様々な要因が関係しています。
冷え性の方は、肩こりや腰痛、頭痛なども悪化しやすくなりますので、季節に関係なく冷たいものを控えるなど健康管理をしていきましょう。
※基礎代謝量は年齢とともに変化し、40代を過ぎると急激に減少していきます(年齢とともに太りやすくなるのもそのためです。)。一般的に筋肉量が多いほどエネルギーの消費量が増え、熱生産量が多いため冷えづらいカラダになります。適度な運動をして筋肉量を維持していくことは、基礎代謝量の低下につながり、冷えにくいカラダ作りにもつながりますので、ぜひ定期的な運動を心がけていけるといいですね。
至陰(しいん)
小指の外側、爪の付け根にあるツボ
太谿(たいけい)
内側のくるぶしとアキレス腱の間のへこんでいる箇所
まずは知りたい更年期のこと
更年期
更年期以降
よくある質問
食品安全委員会のイソフラボンの評価によると、15歳以上の方を対象としています。(妊娠中および授乳中は除く) したがっ…
[続きを読む]併用は特に問題はありません。 ただし、イソフラボンの女性ホルモン様作用を期待して併用される場合は、残念ながらイソフラ…
[続きを読む]もちろん大丈夫です。 女性の場合、更年期以降に特に注意したいのが骨粗鬆症です。 閉経後には骨密度が年2~3%も減…
[続きを読む]
若い頃の冷え性とは違う更年期の冷えとは?