50歳を過ぎた頃からお腹まわりが気になる…そんな女性は少なくありません。 その理由のひとつが更年期によるエストロゲン不足。若さと女性らしさを保つエストロゲンに守られてきた体も、閉経を迎えるころには皮下脂肪よりも内臓脂肪が増えて、お腹まわりが太くなります。 内臓脂肪は「悪玉脂肪」とも呼ばれ、血液をドロドロにするほか、糖尿病、高脂血症、高血圧症、動脈硬化などの生活習慣病を引き起こすメタボリックシンドロームの原因ともなります。 イソフラボンには、脂肪細胞を分化させて小さくする働きとともに、脂肪細胞の燃焼を促進する作用が認められています。そのため、体脂肪、とくに内臓脂肪を減らすことが研究で確認されています。 ただし、脂肪分やコレステロールを控えた食生活や運動習慣があってこそ。イソフラボンだけに頼るのでは、期待する効果は得られませんので注意です。
医療法人ソフィアレディスクリニック(神奈川県相模原市・佐藤芳昭院長)で実施された臨床試験で、ダイゼインリッチなアグリコン型イソフラボンの摂取により、内臓脂肪量の減少が顕著に認められた。
更年期周辺の肥満女性を対象に減量前後で多解析インピーダンス法によって体組成測定した。
コントロール群に比例してDRIA群では体重、BMI、体脂肪率が減少。 特に内臓脂肪量の減少が著明だった。 一方、筋肉量は変化しなかったため、DRIAによる減量は理想的と思われる。
脂肪は落ちて、筋肉量は変わらなかったということがポイントだよね! 筋肉量が落ちてしまうと、基礎代謝量が下がってしまうのでリバウンドしやすくなってしまうんだよ!
現在、内臓脂肪は重要な生理活性物質を分泌する内分泌器官と考えられている。 その中でも、アディポネクチン(抗動脈硬化、抗高血圧、抗糖尿病作用を有する)とレプチン(食欲抑制シグナル)は、肥満に深く関与していることが知られ、通常、肥満に伴ってレプチンの分泌量は増え、アディポネクチンの分泌量は減少する。 特に、代謝を改善して体の衰えを食い止めるといわれる善玉ホルモンのアディポネクチンは重要。アディポネクチンが少ないと脂肪筋の蓄積に拍車がかかります。 そこで、ダイゼインリッチアグリコン型イソフラボン(以下DRIA)投与前後における血中アディポネクチンとレプチンの変化をみたところ、DRIA投与によってアディポネクチンは有意に上昇し、レプチンは有意に低下した。 この結果から、DRIAは更年期周辺の肥満女性の減量、さらにメタボリックシンドロームの改善に有効であると考えられる。
上のグラフを見ると、肥満の人がイソフラボンを摂取した場合のみ、レプチンの分泌量が減っているわね。逆に、体重が正常の人のレプチン量はほとんど変化していないことがわかるわね。
動脈硬化や高血圧を防ぐ、今注目の生理活性物質です。 ちなみに、食欲抑制ホルモンであるレプチンも、食べすぎや高脂肪食を続けていると分泌が過剰となって、 正常に働いてくれなくなります。 つまり食欲のブレーキ作用がきかなくなって、今度は促進してしまうようになります。 そして、筋肉などでのエネルギー消費も減ってしまうという悪循環に陥ります。
女性は閉経後に太りやすくなるといわれています。閉経モデルマウスでも脂肪細胞のサイズの大型化が確認されましたが、イソフラボンの投与で脂肪細胞のサイズが小型化することがわかりました。
イソフラボンを与えると、食べる量が減ることが確認されていますが、この試験では、えさ量の影響以外の要素でイソフラボンが脂肪分解に働いているかを確認しるために行われました。 そのため、「対給餌群」という群を設けて、イソフラボンを与えた群と同じ餌量にコントロールしています。そうすることで、餌量の差に関係なく、イソフラボンが脂肪細胞を小型化する働きがあるかどうか、確認できました。
参考文献
イソフラボンの基本のキ
イソフラボンの安全性と上限摂取量について
イソフラボンの効果
よくある質問
イソフラボンの効果を効率的に得たい場合は、サプリメントでの利用をお勧めいたします。 大豆製品に含まれるイソフラボンは…
[続きを読む]食品安全委員会のイソフラボンの評価によると、15歳以上の方を対象としています。(妊娠中および授乳中は除く) したがっ…
[続きを読む]サプリメントからイソフラボンを摂取する場合の1日の上限摂取量は、食品安全委員会の評価では30mgとなっております。 …
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イソフラボンは、 脂肪細胞を小さくし燃焼を促進します!