空調の温度が変わったわけではないのに、急に暑くなると感じたことはありませんか。
実は、これは代表的な更年期の症状のひとつです。
今回は、更年期になるとどうして体温調節がうまくいかなくなるのかその原因と、更年期症状を緩和するためのポイントをご紹介します。
ホットフラッシュで急に暑くなると感じたとき、どのようなことが起きるのでしょうか。
ホットフラッシュの頻度や持続時間は一人ひとり違います。
1日の中で何回も数分間のほてりが続く、週に何回か5分程度のほてりが起きる、30分以上のぼせたような感覚になるなど、症状は人それぞれです。
ただし、症状は突然起きることが少なくないため、予測のつかない感じに不安やストレスがつのります。
など、おさまらないのぼせや汗に焦ってしまうことで、余計に症状が止まらなくなってしまった、という経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
また、中には「足元は冷えているのに、首から上だけが熱くなる」など、「冷えのぼせ」の症状が見られる人もいます。
そして、症状の程度に対する意見もさまざまです。
ホットフラッシュで急に暑くなる人ばかりではありません。
頭が重くて圧迫されるような感じ、身体中が締め付けられるように苦しいなど、何らかの予兆がある人もいるそうです。
自律神経の乱れが原因なので、どのように起こるかわからないのがホットフラッシュのつらいところではないでしょうか。
寒い日に何故か顔だけがほてり・熱をもってしまうなど、頭部が熱くなって手先・足先との温度差が大きく開いてしまう状態を「冷えのぼせ」と言います。
「冷え」「のぼせ」は反対の症状なので「矛盾が起きているのでは?」と思われることもあるでしょう。
しかし、この「冷え」「のぼせ」が同時に引き起こされてしまうことは珍しいことではありません。
「冷えのぼせ」は冷え性の一種なのです。
冷え性には、全身が冷えてしまう「全身型」、手足が冷えてしまう「四肢末端型」、上半身が熱くなり下半身が冷えてしまう「上熱下寒型」、ストレスで冷えてしまう「体感異常型」といった種類があります。
「冷えのぼせ」は、この中では「上熱下寒型」にあたります。
名前通り手足などの末端は冷えているにも関わらず、上半身・顔から上などが熱くなってしまう特徴があります。
冷え性が起きる要因を取り除くことで「冷えのぼせ」の症状が軽くなったり、未然に防いだりすることもできます。
気温や室温が特に高くないのに、気温が上がったように感じたり、突然顔や胸元が熱くなったりした経験をお持ちの更年期女性は多いのではないでしょうか?
気温に関係なく起こるのぼせやほてり、発汗など「ホットフラッシュ」と呼ばれるこれらの更年期特有の症状は、女性ホルモンの減少により自律神経が乱れてしまうために起こります。
もう少し詳しくホットフラッシュが起こる仕組みを見てみましょう。
そもそも、女性ホルモンは脳の視床下部と呼ばれるところから卵巣に「女性ホルモンを出して~!」と指令出されることによって分泌されます。
更年期になると卵巣の機能が衰えてくるため、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が減ってしまいますが、脳は女性ホルモンの不足をなんとか補おうと指令をたくさん出すようになります。
しかし、卵巣は女性ホルモンをつくることができないため、脳がパニックを起こしてしまいます。
卵巣に指令を送る役目をしている脳の視床下部は、同時に自律神経をコントロールしているため、女性ホルモンの分泌が乱れてしまうと自律神経の乱れも引き起こしてしまうのです。
そして、自律神経は体温調節を整える働きをしているため、体温がうまく調節できなり、気温
に関係なく急に暑くなるなどホットフラッシュが起きてしまうというわけです。
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自律神経のはたらきが乱れて体温調節がうまくいかないとき、みなさんはどのように対策しているのでしょうか。
よく行われる体温調節のセルフケアの方法をご紹介します。
体温調節をエアコンに頼ろうとすると、さらに自律神経が乱れてしまうかもしれません。
できる限り一枚服を薄くするなどの方法で対処しましょう。
また、汗をかいた後は身体が冷えやすいので、薄手のストールを持ち歩くなど上手に体温調整ができるよう洋服を工夫してみてください。
体感温度は暑いかもしれませんが、身体を冷やすのは自律神経によくありません。
ほてりや汗をひかせようとついつい冷たいものを飲んでしまいがちですが、なるべくなら常温以上の飲み物を飲むようにしましょう。
また、朝の一杯は白湯にするなど温かい飲み物を飲んで身体の中は冷やさないよう対策するのがよいでしょう。
温かい飲み物とは反対に、身体の表面を冷やすことが効果的な場合もあります。
突然のほてりや急に暑くなって眠れないときなど症状が起こってしまったときには、氷枕や冷たくしたタオルで冷やす方法もあります。
冷やすときは、首の後ろや脇などを冷やすと効果的です。
更年期で急に暑くなる症状が起こってしまったときは、まずはぬらしたタオルや市販のクールパックで冷やすなど対策をしましょう。
その一方で、更年期の時期をできるだけ快適に過ごすために食事や運動など生活習慣を整えていくことも大切ではないでしょうか?
体温調節ができずに急に暑くなる原因は、自律神経の乱れが関係しているとお伝えしました。
そして、更年期の自律神経の乱れは女性ホルモンの減少が大きな原因になります。
そのため、分泌が急激に減ってしまった女性ホルモンを補うことは、急に暑くなる症状を緩和するためには大切なポイントになります。
そこで、女性ホルモンに似た働きをしてくれるイソフラボンが注目を集めています。
イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと分子構造が似ているため、「植物性エストロゲン」と呼ばれています。
実は、イソフラボンには2種類あるのをご存知でしょうか?
豆腐や豆乳、納豆などの一般的な大豆食品に含まれているイソフラボンは「グリコシド型」と呼ばれるイソフラボンで、そのままでは吸収されません。
グリコシド型イソフラボンは、腸内細菌で分解され「アグリコン型」というイソフラボンになってはじめて吸収されます。
女性ホルモン様として身体の中で働いてくれるのもこの「アグリコン型」イソフラボンなのです。
大豆食品の中では発酵食品の味噌が、アグリコン型イソフラボンの含有率が高いのですが、塩分も気になりたくさんは食べられませんね。
また、大豆製品を日頃からたくさん召し上がる方でも、イソフラボンの吸収量は腸内環境に左右されるため十分な量を摂取できているかどうかは残念ながらわかりません。
そこで、更年期症状の緩和を目的にしっかりとイソフラボンを摂取したいときには、イソフラボンサプリメントを利用するのもひとつです。
サプリメントを利用する際には、吸収力の高いアグリコン型イソフラボンを配合したサプリメントが効率的に摂取できるのでおすすめです。
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ホットフラッシュは更年期障害の症状の一つです。
しかし、場合によっては更年期障害以外の理由で熱・ほてりなどホットフラッシュの症状が引き起こされてしまう場合もあります。
更年期障害以外の原因としては、下記のようなものが挙げられます。
ストレスを感じたり、月経などホルモンバランスの揺らぎが起きてしまいやすい環境にいたりすると、自律神経が乱れて熱が出てしまうことがあるのです。
これは女性ホルモンの分泌と、自律神経を整えている司令塔が同じ視床下部にあるためです。
そのほか感染症・自己免疫疾患・悪性腫瘍によって、体内で炎症などの異常が起き、防御反応として熱が出てしまうこともあるのです。
以上のように、微熱症状の原因はさまざまなものが考えられるのです。
最初から更年期障害によるものだと決めつけるのではなく、気になる症状が起きたらしっかり
と経過観察し、原因がほかにある可能性も考えておくようにしましょう。
そして症状の改善が見られない場合には、迷わず医療機関を受診するようにしてくださいね。
特に外が暑いわけでもないのに、急に暑くなると感じたら更年期のサインかも。
急に起こる身体の変化に戸惑い不安に思われる方も多いと思います。
でも、更年期にほてりやのぼせなどの不定愁訴を感じている女性は80~90%と、症状の強弱はあるにせよ誰もが経験していること。
だから、自分ひとりで悩みを抱え込むことなく、勇気を出して周囲に話をしたり、専門家に相談されてみることをおすすめします。
また、少しでも更年期を快適に過ごすために、イソフラボンサプリメントを試してみたり、ご自身でできるセルフケアもぜひ積極的に取り入れてみてくださいね。
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この記事の執筆者
大豆一筋、イソフラボン研究のパイオニア。
大豆の力で、生き生きとした“健康美”を。
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