吐き気やめまいは更年期障害の代表的な症状のひとつです。
急に気持ち悪くなったり、天井がぐるぐる回ったりすることも少なくありません。
更年期と思われる吐き気やめまいを感じたとき、その場でできる対処法と身体の中から体調を整えていく方法をご紹介します。
更年期には、血管を広げる働きをしていた女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少することによる血流障害が起こることによって、ほてりや頭痛などさまざまな不調が出てきます。
めまいもそのひとつで、更年期以降に増えていくことが知られています。
ホットフラッシュやのぼせ、発汗などの症状を持つ更年期女性は、持たない女性よりもめまいやふらつきを訴える方が多いという報告もあり、更年期女性のめまいには自律神経の影響やそれに伴う血圧変動が原因として関係しているとも考えられています。
「急に立ち上げるのがこわい。もしくは、めまいと同時に吐き気を感じる。」
「目がぐるぐる回っている。もしくは、ふらついて歩けない。」
といったような症状の場合は、メニエール病や良性発作性頭位めまい症などの「末梢性めまい」と呼ばれるめまいの特長で、めまいの種類によっては耳鳴りや吐き気も同時に起こります。
メニエール病は、更年期の時期だけでなく、女性ホルモンのバランスの乱れによって起こる月経前症候群や月経困難症など女性特有の悩みと一緒に併発することも多いそうです。※1
一方、
「浮遊感がある。足が地に着いている感じがしない」
という場合は、「血圧変動にともなうめまい」や貧血性のめまいの際に感じる症状の特徴です。
立ちくらみを起こす人もいるかもしれません。
元々貧血気味の人がなりやすい症状ですが、更年期は血圧にも影響があるため、立ちくらみは起きやすい状態です。
また、立ちくらみと似たような症状では、立っているときに突然視界が暗くなってしまう人もいます。
これも更年期のときに起きるめまいの一種です。
めまいがなくても吐き気を催すことがあります。
食欲不振や消化不全など、胃腸のはたらきが鈍る症状が現れる点も特徴です。
吐き気のほか、普段の食生活と変わらないのに胃もたれや食欲不振を感じるようなら更年期のサインかもしれません。
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めまいが起きるタイミングは予測することができないため効果的に予防するのが難しいのが実際です。
そこで、突然起きてしまっためまいに対する対処法を見てみましょう。
まず、めまいが起きたら安静にすることが第一です。
転んでケガをすることもあるため、自宅ならベッドやソファで横になるのがよいでしょう。
もし外出中ならその場でしゃがむか、壁や柱にもたれかかって休んでください。
その際には、大きく深呼吸を繰り返してみると心が落ち着いてくると思います。
さらに、ツボ押しでめまいが緩和されることもあります。
完骨(両耳の後ろの出っ張った骨の下にあるくぼみ)、頭竅陰(両耳の後ろにあるくぼみ)、翳風(両耳の下にあるくぼみ)、外関(手の甲から見て、手首の外側にあるしわから指3本分のところ)などは、めまいによいツボとして知られています。
安静にしている間、ツボを押さえることで症状が早く軽減する効果が期待できるかもしれません。
イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをする成分として知られています。
身体の中で女性ホルモンのようなはたらきをするため、女性ホルモンの減少による不調を緩和するサポートをしてくれます。
実際に、イソフラボンを12週間摂取(60mg/日)することで更年期障害とめまいについても効果がみられたという報告もあります※2。
突然起こるめまいや吐き気はつらいものです。日々の体調管理のためにも、ぜひイソフラボンを味方につけてくださいね!
※めまいにはさまざまな種類があります。脳梗塞や脳出血、脳腫瘍などの病気によってもめまいは起こりますので注意が必要です。ご自身で判断されず医療機関の診断を受けることをお勧めします。
※1 日耳鼻115: 534-539 2012 「更年期女性のめまい症状に対する検討」
Equilibrium Res Vol. 67(2) 130-140,2008 The effects of menopause of eruilibrium disorder diseases 0f 315 women
※2 H.K.jassi et al. Indian.J.Clin.Biochem. Vol.25 No.2, 201-207(2010)
この記事の執筆者
大豆一筋、イソフラボン研究のパイオニア。
大豆の力で、生き生きとした“健康美”を。
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