大豆イソフラボンの一種が腸内細菌により代謝されることでできる成分を「エクオール」と言います。
本記事では手のしびれや痛みはエクオールで予防・改善することができるのか、という内容についてご紹介していきます。
女性ホルモンである「エストロゲン」は、女性らしい身体を作ること、自律神経のバランスを保つことに効果的とされています。
通常、このエストロゲンは手の指の関節などに存在しており、「エストロゲン受容体」というものと合体することで働きます。
しかし、年齢とともにこのエストロゲン分泌が減少していくと、関節・腱の部分にあるエストロゲン受容体にエストロゲンが入らなくなってしまって、エストロゲンの効果が下がり、結果的に手のしびれや指の痛みを感じたり、変形したり、関節・腱が腫れたりといったことが起きてしまいます。
手のしびれや痛みといったものを伴う「手根管症候群」「腱鞘炎」の症状は、このエストロゲンが大きく変化を起こす時期に現れやすくなります。
更年期に差し掛かるとエストロゲンの減少をすぐ食い止めるということは非常に難しくなってしまいますが、エストロゲンと同じような働きを持つ「エクオール」の成分がそのような辛い症状の緩和に役に立つと言われているのです。
この「エクオール」とは、大豆・大豆製品に豊富に含まれている大豆イソフラボンの一種である「ダイゼイン」が腸内細菌により代謝されることでできる成分を指しています。
ただし、腸内でこのエクオールを作ることができるのは日本人のおおよそ半分ほどであり、エクオールを作り出せる腸内細菌を持っている人・持っていない人がいるという事実があります。
どちらであっても日々積極的に大豆製品を食べて、大豆イソフラボンを摂取しておくということが大切です。
また、「自分がエクオールを作り出せる体質なのか」をチェックすることができる検査キットなども販売されています。
本記事では手のしびれや痛みはエクオールで予防・改善することができるのか、という内容についてご紹介しました。
「そんなに多く大豆製品を食べられない…」という場合はサプリメントで摂取するという方法もあります。
また更年期世代における1日の大豆製品の摂取目安としては、豆腐2/3丁(おおよそ200g)、納豆1パック、豆乳コップ1杯(200ml)といったものが挙げられます。
自分が「これであれば継続して摂取できそう」というものをチョイスして、無理なく続けられるようにできると良いですね。
この記事の執筆者
大豆一筋、イソフラボン研究のパイオニア。
大豆の力で、生き生きとした“健康美”を。
よくある質問
イソフラボンの効果を効率的に得たい場合は、サプリメントでの利用をお勧めいたします。 大豆製品に含まれるイソフラボンは…
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